“蜂の子”ってどんな珍味?

“蜂の子”ってどんな珍味?

信州や静岡、岐阜県などの山間部で獲れる“蜂の子”は、クロスズメバチなどの幼虫で、現在では珍味として知られています。主に、醤油やみりん、酒などで煮て、佃煮や甘露煮にし、ご飯のお供として食されています。一昔前の山間部では海のものが食べられず、蜂の子が主要なたんぱく源でした。集落の人々がみんなで蜂の子を探し出して、たくさん捕獲していたと言われています。

しかし、交通や流通の発展に伴い海産物も手に入るようになってきて、蜂の子以外からも栄養が摂れるようになってきました。若者も都市部へ出て行き、蜂の子を捕獲する人が少なくなり、こういった環境の変化から、次第に蜂の子が食卓へのぼる回数が減っていきました。すると、逆に蜂の子の価格が高騰するようになり、最近では蜂の子は特定のスーパーでしか扱わなくなり、瓶詰がひとつ数千円というものまで出ています。まさに、珍味と呼ぶにふさわしい食材になっています。

蜂の子は、むっちりとしていて多少甘みもあることから、甘海老や茹でた卵白のような食感をしています。生の状態で手に入った時には、素揚げにして塩を振ったり、炊き込みご飯の具に混ぜたりしてたべる方法もあります。すりつぶして味噌や砂糖を混ぜて作る五平餅も評判です。見た目にインパクトがあるので、ビジュアル的に食べられそうにない人は、五平餅が良いかもしれません。

蜂の子は別名“ヘボ”と呼ばれていて、岐阜県ではへぼ祭りもあります。ヘボ料理をはじめ、特産品を販売しています。県外からも多くの人が訪れていて、現代でも蜂の子フリークが集まる伝統的なお祭りとなっています。